現地調査を終えて

 今回の現地調査における障害当事者は、障害・運動機能状態・体格など様々ではあるが、調査した使いやすいトイレ、使いにくいトイレに関しては大枠(広さ、壁面設備の位置関係、使いやすい形状など)でほぼアンケートと同じ結果が得られた。
 しかしながら、個人や障害による使い勝手(手すりの高さ、便器の高さなど)になるとそれぞれに違ってくるのも事実である。今回の改善提案は、特に、大枠の部分に焦点を当ておおよそ誰にとっても使いにくいと思われる箇所に関して記述させていただいた。

 また、障害者向きトイレがどこにあるかという情報は、近年、トイレマップやホームページ、各種情報雑誌などで人手することは可能になってきてはいるものの、そのトイレが実際にどのようなレイアウトでどんな設備があるかの具体的な情報は無いに等しいと言える。
 その為、行ってみると自分にとっては非常に使いにくいものだったり、障害者向きとうたっていても、実際には車いすのままで入れないようなトイレであったりすることが起こりうる。

 アンケート結果で、事前に障害者向きトイレの有無をチェックする人も多かったことからも、事前に自分が使いやすいトイレを確認しておくには、この調査のように、レイアウト等の詳細な情報を示したものが必要なのではないだろうか。そのような情報があれば、より重度の障害のある人がもっと安心して外出できるのは言うまでもないであろう。

 最後になったが、誰にとっても使いにくいであろうトイレが少しでも改善されることを願ってやまない。


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