6章 使いやすいトイレを増やしていこう
    〜あいちトイレ研究会の今後の活動〜

 あいちトイレ研究会の活動は、「ひとにやさしい街づくり条例が制定され、街に障害者向きトイレが増えているが、あいかわらず使いにくいトイレができるのはなぜだろう?」という疑問から始まりました。
 そして、建物のできる過程を調べたり、その過程に関わる人たちに聞き取りをする等の活動を通し、以下の4つの理由が見えてきました。

●建設者側の関心の薄さ・認識不足
●当事者情報・要望の伝達不足
●設計・施工の複雑化
●条例等の指針の限界

この問題点に対し、本研究会では、今後、以下のような取り組みを続けます。

 1.建設関係者、トイレ等機器メーカー、行政などへの報告書の配布
   アンケート調査で明らかになった、障害者向きトイレの必要性、不便さ等の生の声を、関係者に伝えることで、障害者向けトイレの重要性についての認識を深めるきっかけとする。

 2.愛知県街づくり条例、トイレ機器メーカーなどへの提案
   多くのトイレが利用しやすくなるように、条例のチェック項目を増やし、行政のチェック機能を今より強化させる。

 3.障害者向きトイレアドバイザー(障害を持つ人)の募集、育成
   障害者向けトイレを改善していきたいという意志のある様々な障害(肢体、内部、視覚、知的など)を持つ仲間を募集し、自分以外の障害を持つ仲間のトイレの使い勝手についての知識も持っていただき、アドバイザーとして一緒に活躍していく。

 4.障害者向きトイレの調査とマップ作り
   引き続き、啓発と研修の目的でトイレ調査を続け、結果をマップ化していく。

 5.障害者向きトイレアドバイザーチームの派遣
   公共施設などの建物を新築、増改築する際に、トイレアドバイザーチームを派遣していく。


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